2009年1月16日金曜日

大麻逮捕者増大の背景

最近、連日のように報道される大麻問題。やはり、大麻での検挙数は年々増加しているのだ。特に大麻の違法栽培がここ数年で急激に増加し、厚生労働省近畿厚生局麻薬取締部によると全国の検挙数は10年前の4倍をこえているのだ。このように逮捕者増大には必ず何か原因があると考えられる。2点ほど述べたい。第1に、インターネットの普及であると考えられる。それを私自身、確信をすることができた。なんでもインターネットの販売サイトで簡単に大麻の種子を手に入れることができるとニュースや新聞などで知っていたので、私はまさかそう簡単に手に入れることができないだろうと実際に半信半疑でインターネットを使って検索事項に「大麻 種子販売」とタイピングするとなんとあっという間にパソコンの画面は販売サイトで埋まってしまったのだ。早速、ある1つのサイトをクッリクして開いてみるとそこで初めて知ったのだが、大麻は大麻でも多くの種類があるのだと知ることができた。そして、なんともご親切に1つ1つに写真の画像が貼ってありそれぞれに「口の中に、やや後味に甘みを残す。」などといった味の説明などが一言、二言添えられていたのである。明らかに栽培かつ吸引を促す文章である。価格は10粒で1~2万円程度でその他にも種だけではなく、栽培方法を記した本や栽培キットなども販売されていたのである。では、簡単な話、そもそもの根源である種子販売サイトを警察が摘発して根絶やしにすればいいのではないだろうか。それによって、検挙数の減少につながるのは間違いないであろう。しかし、摘発にあと1歩なかなか踏み切れない状況に陥っているのが現状なのである。なぜならば、種子販売サイト運営者には摘発されないある工夫がある。いや、現在、日本の法の隙間をうまくかいくぐっていると言ったほうがいいだろう。そもそも、大麻の栽培のもととなる種子を販売するのは違法ではないのだろうか。それがなんと違法ではないのだ。実は、大麻の種子は私達が普段うどんやそばなどを食べる時に使用する七味唐辛子や鳥のエサなどといった身近なところに存在するのだ。ちなみに、それらの種子はきちんと火を通してあるため発芽することはない。よって、主にそれらのことから大麻の所持、種子からの栽培は逮捕できるが、種子の所持、販売だけでは逮捕はできないという現在の日本の法律になっているのである。これが種子販売サイトの運営者にとって正しく法の隙間なのである。運営者は、この法の隙間をうまく利用しているのだ。どのようにうまく利用しているのかというと「鑑賞用」などという文字で大きく用いて販売しているのである。もちろんのこと大麻の種子をただ鑑賞するだけで楽しめるはずがない。購入者の実際の利用目的は栽培、吸引といったことが明白である。いちおう小さく補足として「栽培、吸引は法律上、禁止されています。」と書いてあるのだが、購入者の実際の利用目的が明白なだけに警察が凄く歯がゆい思いをしているのは当然のことだとう。しかし、先ほど述べた吸引時の大麻の味などを添えたサイト運営者は明らかに栽培、吸引を幇助する目的で販売していたと麻薬取締部から判断されて逮捕されたという報道を後日、耳にした。インターネットの普及によって便利な一面の裏側に様々な問題があると言われる現代社会で大麻もその中の1つの問題として含まれることを知っていただきたい。第2に考えられる大麻が広がる背景には「健康への害は少ない」、「海外では合法」などといった認識が人々の中にあると考えられる。確かに害については、依存性と耐性上昇がほとんどなく毒性も低いことが最近のWHOや米国立医薬研究所の調査でも明らかになっているのだが、繰り返し使用してしまうと、何事も怠けてしまう無動機症候群になったり、記憶力も低下するなどの症状もあるのだ。しかし、「たばこより発がん性は少なく、害はない」という情報の方が強く人々の認識として残り検挙者の栽培・吸引増大につながっているのではないだろうか。「海外では合法」については、実は世界中を見渡しても大麻の所持や使用、売買が全面的に合法な国などほとんどないのだ。しかし、強いて1つ国を挙げるとするとオランダである。オランダでは、首都のアムステルダムを始め大麻を売るコーヒーショップが数百店舗あるのだ。簡単に購入することができ、使用することもできるのだ。だが、合法というわけでなく、合法化される予定もない。では、なぜ簡単に購入することができて使用することもできるのだろうか。それは、驚くことにオランダ政府が単に個人による常識の範囲内の所持や販売を黙認、見て見ぬふりをしているにすぎないのである。しかし、これにはしっかりとした理由があるのだ。それは、「ハームリダクション政策(有害性縮減政策)」といった大麻とヘロインなどのハードドラッグを法的に区別して大麻の所持や販売を非犯罪化することでハードドラッグに接触する機会を減らそうという政策なのである。非犯罪化とは、法的には禁じているものの、犯罪として処罰しないという意味で、この一見矛盾した政策はいまや欧州各国で主流となっている。実際、オランダ以外でも、ドイツやイタリア、イギリスをはじめ、大麻を非犯罪化している国は少なくないのだ。違法には違いないが、実際に多くの人がやっている以上、その行為が安全に行えるにしようというわけなのだ。下図は、日本とは違った他国の大麻に関する対応の仕方である。

ちなみに、少量の所持でも懲役刑が定められているのは、G8各国の中で日本だけである。

1つ付け加えたいことは、欧米が上図のような対応にいたるまでには何十年もの年月をかけて大麻について論争や調査などを重ねに重ねた歴史があり、その対応で現在も試行錯誤を続けていることを誤解しないでいただきたい。日本もただ単に大麻を禁ずるのではなく、論争や調査などを重ねて今後、欧米のような政策を1つの方法として大麻の方向を持っていってもよいのではないかと考える。このような2点が逮捕者増大の背景にあると考え、今後の対策として自分の考えを述べるとしよう。まず、第1の種子のネット販売だが、栽培の根本的な種子を完全に規制するべきではないだろうか。よって、免許を持つ者以外の者の種子の所持を取り締まりの対象とするのである。やはり、サイト運営者に法律の隙間をうまくかいくぐられていることを特に問題視するべきなのだ。
その隙間を埋めることによって、インターネット販売の入手を完全に絶つことができるのである。また、七味唐辛子や鳥のエサなどといった私たちの身近にあるものは他の種子で代用できると考える。このように、まずは種子所持の規制から始めるとインターネットの普及が要因であると言えなくなるのである。次に、第2の人々の認識だが、その変えつつ認識自体を植えつける前にしっかりした幼い時期からの大麻、いや、薬物全般のしっかりとした教育をするべきであると考える。現在、特に問題となっている学生大麻汚染をきっかけに大学で、学生を教え育てる環境を見直していくことで大麻や麻薬といった薬物などに手を出さない、強い人間力を持った若者を育てていくことが必要である。日本の将来を担う学生を大学が今後、大麻汚染の歯止めとなる存在にならなければないと考える。このような私の考えに今後、日本が少しでも近づいてくれることを願うばかりである。

参考文献
・「若者を中心に摘発が続く大麻。増加の背景は」毎日新聞2008年12月10日 東京朝刊

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